夜中に何度もトイレ…それ、病気かもしれません
- 2025/05/24
- 医療コラム
夜中に何度もトイレ…それ、夜間頻尿かもしれません
「夜中に何度もトイレに起きてしまう…」
「年齢のせいかな?」と思ってあきらめていませんか?
実はそれ、夜間頻尿(やかんひんにょう)という病気かもしれません。
夜間頻尿とは、夜寝てから朝起きるまでの間に、1回以上トイレに行きたくなって目が覚める状態をいいます。
とくに2回以上になると、睡眠の質が悪くなり、日中の眠気やだるさ、集中力の低下など、生活全体に影響を与えることもあります。
目次
夜間頻尿の原因はひとつじゃない?
夜間に何度もトイレに行きたくなる理由は、いくつかあります。代表的なものをご紹介します。
- 夜間の尿の量が多くなる(夜間多尿)
ふつうは、寝ている間は尿の量が少なくなります。
しかし、心臓や腎臓の病気、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群などがあると、夜間にたくさんの尿が作られるようになってしまうことがあります。 - 膀胱の容量が小さくなる
膀胱が十分に尿をためられないと、少し尿がたまっただけで尿意を感じやすくなります。
これは、前立腺肥大症や過活動膀胱(かかつどうぼうこう)などが関係していることがあります。 - 睡眠が浅くなっている
年齢とともに眠りが浅くなると、ちょっとした刺激で目が覚めやすくなります。
その時に尿意に気づいてトイレに行くことも多く、実は睡眠障害が背景にあることもあります。
排尿日誌で原因を知る
夜間頻尿の原因を知るためには、「1日に何回トイレに行っているか」や「どれくらいの量が出ているか」を記録することが大切です。
これを「排尿日誌(はいにょうにっし)」といいます。
寝る前と起きた時の時間、トイレの回数や尿の量などを書き留めてみることで、原因の見極めや治療法の選択に役立ちます。
夜間頻尿の治療法
夜間頻尿にはさまざまな原因があるため、治療も人それぞれです。
- 夜間多尿が原因の場合:水分のとり方の工夫や、心臓・腎臓の状態のチェック
- 膀胱容量が小さい場合:お薬(抗コリン薬・β3作動薬など)によって膀胱の動きを整える
- 睡眠の問題がある場合:生活リズムの見直しや睡眠の質を改善する治療
また、就寝前2時間は水分を控える、アルコールやカフェインを避けるなど、生活習慣を見直すだけでも改善するケースがあります。
放置するとどうなる?
夜間頻尿は「命に関わらない」と思われがちですが、高齢者では夜間の転倒や骨折の原因になることがあります。
さらに、日中の眠気や意欲低下、抑うつにつながることもあり、生活の質(QOL)に大きな影響を与える症状です。
まとめ
夜中に何度もトイレに起きてしまう「夜間頻尿」は、加齢だけが原因とは限りません。
体のどこかにサインが出ている可能性もあります。
「年のせい」とあきらめず、気になる方はぜひ一度、泌尿器科にご相談ください。
当院では、患者さま一人ひとりの症状に合わせた丁寧な診療を行い、安心して相談できる環境を整えています。