タンパク尿って何?
- 2025/09/20
- 医療コラム
タンパク尿って何?
健康診断や病院の尿検査で「タンパク尿があります」と言われたことはありませんか?
「自覚症状がないけど大丈夫?」「放っておいても平気?」と不安になる方も多いと思います。
今回はタンパク尿の原因や考えられる病気、受診の目安、予防法について、わかりやすく解説します。
目次
タンパク尿とは?
本来、腎臓は血液をろ過して不要なものだけを尿として排出します。
正常な場合、体に必要なタンパク質はほとんど尿に出ません。
しかし腎臓の機能に異常があると、タンパク質が尿に漏れ出し「タンパク尿」として検出されます。
なぜタンパク尿が出るの?
タンパク尿は常に病気とは限りません。以下のような一時的な原因でも出ることがあります。
- 激しい運動をしたあと
- 発熱や脱水
- ストレス
- 立ちっぱなし(起立性タンパク尿)
一方で、持続的に出る場合は腎臓の病気の可能性があります。
考えられる病気
タンパク尿が続く場合に考えられる病気には次のようなものがあります。
- 慢性腎臓病(CKD):進行すると透析が必要になることもあります
- 糖尿病性腎症:糖尿病の合併症として代表的なもの
- 高血圧性腎症:高血圧による腎臓への負担が原因
- 糸球体腎炎:腎臓のフィルター部分に炎症が起こる病気
- ネフローゼ症候群:大量のタンパク尿とむくみが特徴
いずれも早期発見・早期治療が重要です。
受診の目安
次のような場合は泌尿器科や腎臓内科の受診をおすすめします。
- 健康診断で繰り返しタンパク尿を指摘される
- むくみ、血尿、高血圧などを伴う
- 糖尿病や高血圧の持病がある
自覚症状がなくても、放置すると腎臓病が進行してしまうケースがあります。
日常生活でできる予防
腎臓を守るためには生活習慣の改善が大切です。
- 減塩を心がける(1日6g未満を目標に)
- 適正体重の維持
- 禁煙
- 十分な睡眠とストレス管理
- 糖尿病・高血圧がある場合はしっかりコントロール
まとめ
タンパク尿は腎臓からのサインであり、放置すると慢性腎臓病などに進行する恐れがあります。
健康診断で繰り返し指摘されたり、むくみや血尿を伴う場合は早めに泌尿器科・腎臓内科を受診しましょう。
日常生活の工夫と早期の対応で、腎臓の健康を守ることができます。