慢性腎臓病(CKD)とは?放置しないために知っておきたいこと
- 2025/11/15
- 医療コラム
慢性腎臓病(CKD)とは?放置しないために知っておきたいこと
健康診断で「腎臓が悪い」「尿タンパクが出ている」「尿に血が混じっている」と言われたことはありませんか?
それは慢性腎臓病(CKD)のサインかもしれません。
CKDは自覚症状が少なく進行しやすい病気で、放置すると透析治療が必要になることもあります。
今回は、CKDの原因・症状・診断・治療・予防について、患者さん向けにわかりやすく解説します。
目次
CKDとは?
CKD(慢性腎臓病)は、腎臓に構造または機能の異常があり、3か月以上持続する状態を指します。
具体的には、以下のいずれかが持続することがCKDの診断基準とされています。
– 腎障害の指標(蛋白尿、アルブミン尿、尿沈渣異常、画像検査異常など)
– eGFR(推算糸球体濾過率)が 60 mL/分/1.73m² 未満
この 2 つの指標を組み合わせて、重症度を判断します。
診断基準・定義

※エビデンスに基づく CKD 診療ガイドライン 2023より抜粋
重症度分類
CKD診療ガイド 2024 では、eGFRと蛋白尿/アルブミン尿を組み合わせた分類が用いられ、これにより腎不全進展リスク・心血管リスクを予測します。

※CKD診療ガイド2024より抜粋
原因とリスク要因
CKD になる主な原因やリスク因子は以下の通りです:
- 高血圧
- 糖尿病
- 高尿酸血症
- 慢性糸球体腎炎
- 加齢に伴う腎機能低下
- 肥満、喫煙、脂質異常、心血管疾患の併存
これらの因子を適切に管理することが CKD の進行抑制につながります。
症状はある?
CKD は初期にはほとんど自覚症状が出ません。進行した場合には:
- むくみ(特に足、まぶたなど)
- だるさ、疲れやすさ
- 尿量の変化(少ない、泡立ち、血尿)
- 高血圧の悪化など
治療・管理法
CKD 治療は進行を遅らせ、合併症を防ぐことが主眼です。具体的には:
- 血圧・血糖・脂質の適切な管理
- 減塩(1日 6 g 未満 など)
- 蛋白質制限(ステージや蛋白尿の程度に応じて)
- 禁煙・適度な運動
- 腎保護薬(ACE阻害薬/ARB、最近では SGLT2阻害薬も注目)
予防と生活改善
腎臓を守るためには、日常生活でできる工夫が大切です:
- 規則的な健康診断(血液・尿検査)を受ける
- 適切な水分補給(ただし過剰は禁物)
- バランスの良い食事、減塩、たんぱく質制限
- 体重・血圧・血糖コントロール
- 喫煙・飲酒の制限
まとめ
慢性腎臓病は、放置すれば人工透析に至ることもある病気であるため、早期発見・早期対応が、腎臓を守るカギです。尿潜血や尿タンパクや 腎機能障害の指摘を受けた方は、遠慮せずに専門医にご相談ください。
参考文献:CKD診療ガイド2024